強みを引き出す

話し方コンサルタント池田弘子です。

 

先日知ったかぶり講座で「金子みすず」を

やったんですね。

 

うわあ、そんな風にとらえて下さったんだと

感動するメッセージとご質問を頂きました。

 

まだお若い女性なんですが

感受性が鋭いなあ、と。

 

私が彼女くらいの年の頃は

どう感じていたんだろう?

どうやって乗り越えていたんだろう?と

思い返すきっかけを頂きました。

 

またご紹介させて頂きますね。

 

講座が終わった後

また金子みすずの長門へ

行ったんです。

 

前回行った時は

時間がなくて超特急の旅でしたので

今回は少しゆっくりと。

 

今回は大谷山荘の別邸

泊まってゆっくりと読書と会話を楽しむことが

できました。

素敵なところ。

ぜひ行かれてみて下さい。

 

そこでね

わあ、相性がいい夫婦って

こういう感じをいうのかしら?

 

と思わせるようなご夫妻2組と

ご一緒させて頂いたんです。

 

私より10くらいお若いご夫妻ですね。

 

一緒に旅をしてみると

夫婦でもカップルでもよくわかりますよね。

 

観察していると

「ああ、仲良しだな」というペアと

「こりゃあ大変だわ」というペアと(笑)。

 

特に夫婦ってのは

惚れた晴れたはもって3年。

そこから先はお互いの努力のたまもの

 

好き

が切れてきてからあと

「これといってスペシャルなことはないけど

まあ文句もないのよね」というのは

相当相性がいいって証拠です。

 

結婚って

実はFX並みに乱気流が激しいもので

当たり外れも多い。

 

外れってなっても

子供が出来てたりすると

なかなかリセットできない。

これ現実ですよね。

 

 

相性いいなあって思ったのは

奥さんが何か忘れ物を

しちゃったんですね。

「あ、大変。また忘れちゃった」

っていうと。

 

「ああ。いいよいいよ」

ってご主人。

 

奥さんが車を運転してて

道を間違えちゃった時には

「あ、行きすぎちゃった」

 

「大丈夫。大丈夫。

風景が見られていいよ」

とご主人。

 

これ、なんだそんなことか?

と思いますか?

 

でもね

私のところにご相談に来られる方

女性が多いんですけど

ご主人とこの先一緒にいるのが

嫌だ別れたい

でも経済的な理由で別れられない

って人が必ずいう事があるんです。

 

些細なことなんですって。

 

例えば奥さんが運転してて

道を間違えた時

「なんだよ!お前またか!

だからお前はダメなんだよ」

って文句が必ず返ってくるような

ご主人と一緒だと

どんなにリゾートに出かけても

食事の味がしないんですって。

 

これ

私も体験あるから

わかるんですね。

 

若い頃は

自分ってものがまだ確立できていないもんだから

不安でいっぱい

自信もない。

 

そんな時は

車の運転で

「なんでそんなトロトロ運転するわけ?

だからお前は・・・」

と言われ放題(笑)。

 

習慣というものは

恐ろしいもので

夫は怒鳴るもの

夫は不機嫌になるもの

と思い込んでいると

勝手に

「怒られてもしょうがない私」を

やってしまうんですよ。

 

 

暗い迷路に入ってるなあって女性と話してると

四六時中

小さい文句ばっかり

会話に差し込んでくるご主人への

不満が

積もり積もって

更年期と重なって

もう何もかも嫌~~ってなっちゃってる女性

本当、多いです。

 

 

で、中が嫌だから

外に求める。

 

まだきれいだし

まだ女として見られたいし

外でフランス料理みたいなのものを

たまに食べたくなる。

 

 

これね

私最近、本当に思うんですけど

夫婦って相性のよしあし

あります。

 

同じ家の中に住んでる相手が

小さな文句を会話に常に差し込んでくるような

相手だったら

お互いにそりゃあしんどいです。

 

これは夫から見る妻も同じです。

 

最近、仲良しの年配ご夫婦と

よく出会う機会が増えているんです。

 

この方たちの会話を観察してると

奥さんもご主人も

「ありがとう」

「いいよ、いいよ」

「大丈夫」

って言葉が本当によく出てくる。

 

文句を言わないかわりに

「いいよ、大丈夫」って

言ってあげられるって

自分側に余裕がないと

言えません。

 

 

世の中には

男の人は威張ってて

文句ばっかり言うのが

当たり前

と思い込んでいる女性って

一定数いるんですが

少し目先を変えてみると

ちゃんと

いるんです。

 

文句を言わずに

いいよいいよって

何でもいい方向に

目を向けていく人って。

 

「だからお前はダメなんだ」

って文句ばかり言われて

ダメ出しばかりされてたら

自分の中の嫌な黒いものばかりが

引き出されちゃいますよね。

 

 

お砂糖と塩を間違えた煮物を出しても

「あ、間違えちゃった」っていったら

「いいよいいよ大丈夫。これも美味しい」って

いってくれる相手なら

ずっと一緒にいられるような気がしません?

 

 

女はね

小さなことの積み重ね

なんです。

 

 

最初が100点満点だとしたら

そこからどんどん

減点法で

減っていくんです。

 

あれもいやこれもいや。

そして最後に

ポイントがなくなったら

「もう一緒のトイレ使うのも嫌」

ってことに。

 

 

で、長い人生

いい時の方がすくなくて

もう何年もずっと調子悪いなあって時の方が

多いわけです。

年とってくると特に。

 

生きる力が問われるのは

体力気力がみなぎってる若い時じゃなくて

いろんなものが下り坂になってくる

中年以降。

 

 

今まで勝負できてた

持ちカードが減ってきてからが

勝負です。

 

女性は見た目だったり

男性は経済力や地位だったり

体力は男女共に衰えていってからが

勝負です。

 

人間

お金と元気がある時は

人に優しいんです。

 

誰にでも余裕がある。

そこがだんだん目減りしてくると

今まで優しくできてたことが

できなくなってくる。

 

周囲に気を遣えるって

「余裕」がある時だけです。

 

50歳過ぎると

だんだん友達同士の付き合いが

変わってきてしまうのも

ここ、です。

余裕があるか、ないか。

 

 

このいい感じのする

ご夫婦。

 

うちは平凡で何もないですって

言うんです。

平凡で特別なことは何もない。

でも、一緒にいられて嫌な感じがない

文句もない。

 

最高に相性がいいってことです。

 

いろいろなご相談を受けてきて

いろいろなカップルを見てきて

うまくいってるなあって人を観察してみると

惚れた

好きでしょうがない

女として見てもらえる

とか、そういうカテゴリではなく

もはや

親友状態とか

同居人として

成功してる感じです。

 

一緒に暮らすことと

外でたまに会って

いいところしか見せあわない関係は

根本が違います。

 

 

私のところには

50歳前後の女性や男性から

本当に多くご相談が寄せられます。

最も多いのは「恋」です。

 

50歳ともなると

お互いに家庭を持っているケースが多く

中に不満が爆発する時期と

外が魅力的に見える時期がちょうど

重なるんでしょうね。

 

これはもう昔から、です。

 

お互い家庭をリセットして

大好きな彼(彼女)と一緒にやり直したい

これって駄目ですかね?

と聞かれること

本当に多い。

 

ダメですかね?って私に聞くってことは

迷ってるんです。

 

だから私はこう言うんです。

迷ってるんなら

やめとけば、と。

 

これね、私に相談してる時点で

迷いに迷ってる。

その心の奥には

「もっと私を女として大事にしてよ」

ってのがあるんです。

 

女の人っておばあちゃんなっても

優しくされたい。

特別扱いされたい。

自分に熱い視線をむけてくれる存在が欲しいって

これはもうしょうがない。

 

みんなあるんです。

 

ここを

理性だとか

子供の顔だとか

世間とか

いろんなものがブレーキになって

停めてるんです。

 

 

ただね

その魅力的な彼も

たまに会うから

いいところどりができて

素敵なのかも。

 

一緒に住んで

やれ生活費だ

醤油の味が濃いだの薄いだの

洗濯もののたたみかたがどうだの

食器洗い機の中に入れる箸の向きがどうのとか

言い出したら

文句の連続になっていくかもしれません。

 

いいえ

そんなことはない

私は彼を愛してる

まるごと全部受け入れる

って思えるのは

外でたまに会うから。

 

 

こういう時はね

自分は今、何が欲しいのかなって

優先順位を決めるんです。

 

恋がしたいのか

ときめいていたいのか

女として一生いきたいのか?

 

それとも

安定し平凡な生活が欲しいのか

 

 

だいたいが

どちらかを選んだら

どちらかは捨てる。

断捨離ですね。

 

 

で、選んだからには

捨てたものから得ていた利益は

手に入らなくなる

ということです。

 

 

あとは

全部欲しいから

私は誰にも頼らず

子供も十分な教育を受けさせるくらい経済力があり

自分で稼げる自信もある。

だからときめきも手に入れる。

という女性もいらっしゃいます。

ガッツありますよね。

 

 

人はね

必ず死にます。

 

だからね

残り時間です。

まだ30代、40代なら

いけいけどんどんで

OKなんです。

 

でもね

50代になってくると

残り時間

誰とどんな時間を過ごせるか

ってことが

実はとっても大事になってくる。

 

 

文句ばっかり言われて苦しい

もう逃げたい

って本気で思うなら

私は別れるのもOKだと思います。

覚悟があれば

あとはどうにでもなる。

 

 

一番ややこしいご相談は

覚悟がない

でも、

あれもしたい

これもしたい

リスクを取るのは嫌

安定した場所を確保しておいてから

ちょっとだけ

私にいいものを欲しい

というスタンスです。

 

 

これはもう

男から見ても

女から見ても

カッコよくはないですね。

 

 

最近とくに

私のもとには

ぐちゃぐちゃにコンガラガッタ

男と女のお悩みがやってきます。

そこに家庭や世間や子供やお金や年老いた親の問題が

さらにグダグダに巻き込んでいます。

 

 

多くの人は

特に女性は

今自分が見ている世界や

常識が全てだと思い込んでしまうこと。

 

それ

非常識だったりしますから(泣)。

 

ああ、こんな風に

年をとって

仲良しで過ごしていきたいなあ

という見本をたくさん見ると

いいですよ。

 

ああ、いいなあ

あんなのがいいなあ

そう思うと

脳はそちらへベクトルを向け始めます。

 

 

波乱万丈ばっかり見てる

やっぱりそちらに

流れます。

これもう本当にそう。

 

 

自分にとって

重要だと思う価値観が

ガラリ変わります。

 

 

いつも

波乱万丈ばかり。

 

魅力的だけど

私のことを本当に

守ってはくれない人ばかりを

つい選んでしまう人は

いつも会う人を変えてみるのが

いいのかもしれません。

 

 

ついつい

自分と同じような環境

自分と同じような愚痴で盛り上がる人とばかり

一緒にいちゃいがちです。

 

 

目の前にあるものを

出されたものを

美味しく頂く

文句を言わない人って

結構いるもんです。

 

 

楽ってそういうことです。

特に女性は

年を重ねるほど

楽な人と一緒にいないと

消耗しちゃいますからね。

 

会話がないってのも

それはそれでいいんじゃないでしょうか?

 

女性は特に

男性に「話しあいたい」って求めますが

家ではくつろぎたいんです。

 

そしてできれば

「話し合いたくない」わけ、です(笑)。

 

こういうことを

全部わかってて

お互い文句を言わず

お茶入れてくれたら「ありがとう」

間違っても「いいよいいよ」って

言える関係なら

これはもう無敵ですよね。

 

 

男も女も最終は

見栄をはらずに

素の自分で文句言われない関係が

一番欲しいんです。

 

 

そこが満たされたら次

外へ出て

ちょっと「素敵」とか

言われたい(^^)。

 

 

女性は男性より

自分の巣を作りたがる生き物です。

自分の巣を居心地のいいものにする。

 

巣の中には

自分の大切な人がいる。

 

知ったかぶりでも

よくやってる平安時代の女性達は

みんなこうやって

巣を作り

自分の教養を磨き

相手を惹きつける。

 

 

若さや美貌はいつかは

というか

かなり早い段階で

資産価値がなくなるものです。

 

完全になくなる前に

自分の勝てるカードは何かな

って考えておくことって

本当に大事。

 

 

この歳になって本当に

しゃべる言葉って大事だなあと思います。

話す力は確実に人生を変えてしまいます。

 

 

人生を大きく変えるような出来事を

後から聞いてみると

あの人にあの時あんな風に言われた

とか

あの人の物言いがもう嫌で嫌でたまらなくなった

とか

そんなつもりで言ったんじゃないのに

誤解された

とか

自分の口からつい出てしまう言葉は

いったん出た途端に

独り歩きを始めます。

 

そして

その言葉が勝手に仕事をしはじめます。

 

言葉は

相手の中に

残るんです。

 

 

言葉を磨くには

セリフをマスターすればいい

こんな時はこう言えばいい

というものではありません。

 

 

言葉は

そう

思っているから

その言葉が出るんです。

 

思っていないことは

出ません。

 

 

思っていることは

その人が

人生をどう捉えているかで

決まります。

 

 

追伸 満開の桜を見に来て下さいとお電話を頂きました。

明日、行ってきますね。久しぶりの再会です。

 

 

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愛媛県今治市生まれ。共立女子大学劇芸術学科卒。母性型経営@提唱。母性のものさしを学ぶ母性型勉強会を主宰。あなたから買いたい、あなたにまた会いたいと思ってもらえる話す力を個人指導。話し方を指導して40年。研修、講演回数は1500回を超える。

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